生きるって

コーヒーは世界商品

田舎ソロライフ

都会を離れ、地方で一人暮らしを始めました。 心と健康を整えるための時間を過ごしています。 日々の小さな発見や、移住生活のリアルを綴ります。 誰も私を知らない場所で孤独にどう生きるかを模索中

「世界商品」というのは、国や地域を超えて広く取引され、どこでもほぼ同じ品質・性質を持つために国際的な市場価格がつく商品を指します。国際市場で価格が決まり、先物やETFなどの投資対象です。

農産物(ソフトコモディティ)気候や収穫状況によって価格が変動しやすく、国際市場で先物取引が盛んです。

white ceramic mug and saucer with coffee beans on brown textile

ココア コーヒー豆 綿花 砂糖 トウモロコシ 大豆 小麦

日常でなにげなく口にしているものではコーヒー、紅茶、カカオなどの嗜好品は世界商品です。

特に西アフリカのカカオ農園では、近隣国から子どもが誘拐、人身売買され、借金や嘘の契約で働かされる例が報告されています。

途上国の貧困児童が奴隷労働で収穫したカカオを先進国の子供がチョコレートを欲しがり食べるって・・

コーヒーや紅茶なんて別に飲まなくたって他の飲料に代替えできる嗜好品です。

私は以前はコーヒー豆を買って、挽いてドリップして毎日のように飲んでいました。今は緑茶・ほうじ茶などに切り替えました。たまには飲むかもしれないけれど常飲はやめました。ココアパウダーを買って自家製ココアを常飲していましたが、きっぱりやめました。

コットンの栽培と収穫をしているのは主にiインド、ウズベキスタン、アフリカ各国です。多くの子供が低賃金で働いています。

8歳の子供が1日12時間以上働かされることも珍しくありません。

バングラデシュのアパレル産業は主要産業です。労働者の約8割が女性や未成年の子どもです 。彼らは1日15時間もの長時間労働を強いられ、わずか300円ほどの賃金で働いています 。

a rack of shirts hanging in a store

首都ダッカのスラム街には、世界的に有名なファッションブランドの製造工場が密集しており、多くの児童や女性が職を求めて移り住んでいます 。H&MやZARAなどのファストファッションブランドでは、わずか数回の着用で劣化する製品も少なくありません。低価格を維持するために、品質が低く、耐久性に欠けることが多いです。

先進国の人がすぐに飽きて捨ててしまう服を貧困国の女性や子供が低賃金で働き、生産する。だけどその服を彼らは多分着ることはないでしょう。着ていないどころか、自分たちが作っていて低品質の服だと分かっているから興味もない。

鉱物資源・金属 インフラ建設や産業に不可欠。金や銀は「価値の保存手段」としても取引されます。

brown hills view during daytime

鉄鉱石 銅 アルミニウム コバルト ニッケル 金・銀・プラチナ ダイアモンド

スマートフォンに使われているコバルト。コンゴのコバルト鉱山でも、危険な採掘に子どもが「強制的」に従事しているケースがあるとNGOが指摘しています。

日本では子供もスマートフォンを持っています。途上国の奴隷労働の児童がコバルトをいくら採掘してもスマートフォンなんて手に入れることはできないでしょう。

ダイヤモンド鉱山で危険を伴うダイアモンドの採掘をしている児童。彼らが採掘したり研磨工場で原石を磨いて宝石となったダイアモンドを手に入れることはないでしょう。

エネルギー資源 世界のエネルギー需要を支えるため、国際価格(WTI、ブレント原油など)が設定されています。

原油 天然ガス(LNG含む) 石炭

gray and brown stone fragment

石炭の炭鉱では現在も児童労働が行われています。パキスタン・インド・アフリカ諸国です。石炭は鉄やセメント、紙・パルプ、さまざまな化学製品などをつくるために使われています。鉄鋼の原料にも使われます。鉄橋やビルディングをはじめ、自動車の車体、食べ物や飲み物用の缶など、大きなものから身近な小さなものまで、じつに様々なものに利用されています。

他にも石炭はレアメタル(チタン・タングステン・リチウム)の原料にも使われています。

インフラが整っていない最貧国でこれらの資源が使われることは少なく、先進国のために労働力を捧げています。

児童労働の共通点は

  ✔低所得国が主要生産地である

  ✔生産過程が労働集約的で、安価な労働力に依存しやすい

  ✔教育を受けられない子どもが農園や鉱山で働かされる

児童労働が起きる主な背景

極度の貧困

 家族が生活できないため、子どもも働かざるを得ない。

教育制度の不備

 学校が遠い、学費が高い、教師が不足しているなどで通えない。

国の制度やガバナンスの弱さ

 法律で児童労働を禁止していても、取り締まりや社会保障が機能していない。

国際的な需要

 私たち消費国が安価なチョコレートや衣類、スマホを求めることで、その裏で児童労働が温存される。

私たちにできること(消費者の立場から)

フェアトレード製品を選ぶ

 「フェアトレード認証」や「Rainforest Alliance」などのマークがあるコーヒー・チョコ・紅茶・綿製品を選ぶ。生産者が適正価格を得られる仕組みを支える。

情報の共有と啓発活動

 児童労働の実態を知り、周囲と情報を共有することで、社会全体の意識を高めることができます。

安すぎる商品に注意する

「なぜこんなに安いのか?」を考える習慣を持つ。

その裏で安価な労働力=児童労働に頼っていないかを意識する。

企業の取り組みを確認 企業が児童労働撲滅に取り組んでいるかを確認し、責任ある企業を支持しましょう。

児童労働の多くは「貧困による家族労働」

児童労働は「遠い国の問題」ではなく、私たちが日常で手にするチョコ、コーヒー、服、スマホの裏側にあります。
私たちが「何を選ぶか」「何を支持するか」が、子どもたちの未来を変える力になります。